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第31話:ゆうととユニセフ募金

ラジオ番組の放送が終わった土曜日の夕方

SDGsについて調べていたゆうとは、JICA(国際協力機構)のホームページを見ていた。

世界では、水や食料、教育、医療など、さまざまな課題を抱えている地域があることを知る。

「そういえば……。」

その時ゆうとは、以前テレビで見た番組を思い出した。

医師の中村哲さんが、アフガニスタンで水源を確保し、用水路を建設する活動の特集だった。

インターネット上に中村哲さんに関する記事を見つけた。

中村先生の言葉は、乾いた大地に水が流れる映像と重なり、ゆうとの胸の奥で静かに揺れた。

病気を治すだけではなく、“水がない”という根本的な問題を解決しようとしていた姿。

「すっ……すごい。」

「スケールが大きすぎて、びっくりするな。」

きっと、たくさんの人の暮らしを支えてきたのだろう。

「でも、僕は医師じゃないし、水路を造る技術もない。」

画面を見つめながら、ゆうとは少し考え込んだ。

胸のざわめきは、まだ形にならないまま、静かにそこにあった。

「僕にも、何かできることはあるのかな。」

さらに調べていると、日本ユニセフ協会のホームページが目に留まった。 募金によって、世界の子どもたちの支援活動が行われていることを知る。

「そうか……募金という方法もあるんだ。」

そのとき、ふと楽天カードのことを思い出した。 毎月2万円の積立投資を楽天カードで決済している。 そのおかげで、ポイントが少しずつ貯まっている。

「積立投資でもらえるポイントを、自分の資産に回す代わりに募金するのはどうだろう。」

「ポイント分のお金を募金するんだ。」

ゆうとは計算してみた。 半年で約600円。 1年間なら約1,200円になる。

決して大きな金額ではない。それでも、無理なく続けられそうだ。

胸のざわめきが、少しだけ温かいものに変わった。 その温かさを確かめるように、ゆうとはヒカッパの鉢を見つめた。

「小さなことだけど、続けることが大切なのかもしれない。」

ゆうとはヒカッパの鉢を見つめた。

「ヒカッパは、どう思う?」

「積立投資でもらったポイント分のお金を、日本ユニセフ協会へ募金してもいいかな?」

ヒカッパは、いつものようにやさしく光った。その光は、いつもより少しだけ深い色に見えた。

まるで、「いいと思うよ。」そう答えてくれたような気がした。

「ありがとう。」

ゆうとは自然と笑顔になった。

「よし、これからは半年に一度、募金してみよう。募金にもクレジットカード決済がある。」

そう決めると、今度はみおな先生にも伝えたくなった。ゆうとはメールを書き始めた。

メールを読み返す。

「よし。」

送信ボタンを押した瞬間、ヒカッパの光がゆっくりと揺れた。

その揺れは、ゆうとの胸の温かさと同じリズムだった。

みおな先生は、どんな返事をくれるだろう。

ヒカッパの光は、窓の外へこぼれる夕暮れの光と静かに重なっていた。小さな一歩は、もう歩き始めていた。

今回の学び

「できること」を無理なく続ける

SDGsについて知ると、「自分にも何かできることはないだろうか」と考える人もいるかもしれません。 社会には、募金やボランティア、節電や節水、ごみの分別、環境に配慮した商品を選ぶことなど、 さまざまな形で社会や環境につながる行動があります。 今回、ゆうとは積立投資でもらうポイントを募金に活用することを考えました。ポイントをどのように使うかは人それぞれですが、 「無理のない範囲で続けられる方法を選ぶ」という考え方は、資産形成にも社会貢献にも共通しています。 大切なのは、「何が正しいか」を決めることではなく、自分にできることを考え、無理なく続けられる方法を見つけることです。 資産形成も、一度に大きな成果を目指すものではありません。毎月少しずつ積み立てるように、 小さな行動を積み重ねることで、未来につながる一歩になるかもしれません。 「続けられる小さな一歩は、未来への大きな一歩。」 そんな気持ちを大切にしながら、自分らしい資産形成や社会との関わり方を見つけていきましょう。