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第7話:資産形成の準備

ヒカッパの成長の話を聞いてから、ゆうとは机にメモを広げて考え込んだ。 みおな先生が示した〈積み立ての道具〉──楽天銀行、楽天証券、楽天カード。 それらを揃えることが、自分とヒカッパの“日常の積み重ね”に繋がるという。

〈窓際のヒカッパは、朝の柔らかな光を受けて葉をほんの少し揺らしている。〉

「よし、まずは楽天銀行からだ」 そう決めてパソコンを開くと、入力フォームが並ぶ。住所、氏名、生年月日—— 指先を動かすたびに、ヒカッパの葉がチリ、と光るような気がした。

すべて入力して送信を押すと、画面の向こうから確認メールが届いた。 「やった」と小さく呟くと、ヒカッパもふわりと光を強めた。

次は楽天証券。口座を作り、銀行と連携する設定——マネーブリッジの準備だ。 少し複雑に感じたけれど、説明を読みながら進めると段々と仕組みが見えてくる。

〈マネーブリッジの画面を操作する間、ヒカッパはじっと鉢の中で葉先を光らせていた。〉

「これでお金の流れがスムーズになるんだな」とゆうとはつぶやいた。 マネーブリッジの設定を完了すると、ヒカッパはいつもより少し強い光を放った。 それを見て、ゆうとは思わず笑ってしまう。

残る最後のピースは楽天カードだ。 積立をカード決済にすればポイントが貯まり、その還元がまた資産に回る。 申し込みボタンを押すと、通知とともにヒカッパの葉先がピカッと光る。

全てが揃った瞬間、ゆうとは少し誇らしげな気分になった。 ただの手続きが、いつのまにか“はじまりの儀式”に変わっていた。

〈その夜、ゆうとは机に鉢を置き、ヒカッパに静かに語りかける〉

「明日から積立を始めるよ。君と一緒にゆっくり続けていく」 ヒカッパは長く、やさしい光を灯した。 それは期待と安心の混ざった色合いに見えた。

眠る前に、ゆうとは心の中で決めた。 小さな毎日を積み上げること——それがいつか大きな花を咲かせると信じて。

(注:次回は第8話、具体的な積立設定—「楽天・プラス・オールカントリー」と「らくらく投資」—と、ヒカッパが見せる新たな反応について描きます。)